先日、3DCGでアニメーションをすると、
誰が作っても表情は全部同じになると
勘違いされている方がいて少々悲しくなった。
もちろん、無表情でシリーズを作れば
同じになるかもしれない。表情があっても、
「笑顔は、この形状」とデータ的に決める方法も
あるかもしれない。
今回はそうはならない。
この作品でのアニメーターは、女優、俳優の
役割と言っていい重要なポジション。
誰がやっても同じにはなることはない。
笑顔ひとつでも、ストーリーに沿って
少し嬉しい時と、とても嬉しい時の表情も違うし、
止まって演技するのと、何かをしながらも違う、さらに、
人前でやる行動と、密室でやる行動も違う。
その度に的確な表情を考えながら付けている。
単純なデータレベルで制作しているわけではないので
各話の演出家、アニメーターの力量が大事になる。
今回、ダイナモピクチャーズのアニメーションでも、
田中太一さん、鈴木誠さん、鈴木聖子さん、細田浩司さんを
中心に優秀なアニメーターだけで作っているからこそ、
完成度の高い仕上がりになっている。
コンピューターを使うことで、何もかも自動化されているように
思うかもしれないけど、人間の能力に頼る部分がほとんどで、
センスが重要になる。
今回は特に優秀なクリエーターの
競演である点も、是非楽しんで頂きたいです。